月が笑う
いつもの夜が窓の色を
知らぬ間に変えて
我が家に来ました
薄着の君は頬杖して
夜をはおれたら
寒くはないのに
やさしいのは誰です?
夜よりやさしいのは?
さみしいのは誰です?
僕よりさみしいのは?
指輪の跡が白くなって
月日の流れの
速さにぬかれた
形を決めて夢を作る
転がる形に
出来ればいいのに
時計はいつも通り
ボーンボーンと
この部屋の為だけに
ボーンボーンと
話は尽きて月が笑う
君と僕以外
帰り道もない
カテゴリ : 1974「二色の独楽」 登録日 : 2006年03月09日 00:03