2005年09月17日
井上陽水「クレイジーラブ」
CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年LP)で「クレイジーラブ」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/鈴木茂。シングル(EP)『クレイジーラブ』(1980年)のB面は「空はブルーエンジェル」。
山口百恵への提供曲で、彼女の最後のアルバムに収められているそうだが(「Crazy Love」)、残念ながら聴いていない。
また、1999年の連続ドラマ《アフリカの夜》(フジテレビ系)で挿入歌として使われ、こちらは見ていた。とても面白かった記憶がある。大石静脚本の雰囲気のあるこのドラマで、「クレイジーラブ」は切ないが乾いた空気感を醸していた。このときシングルCDが発売され、カップリングは「答えはUNDERSTAND」。
♪粋で悲しいクレイジーラブ
この歌いだしで勝負は決まったようなもの。
ロック調の曲と、「もっとこなごなになれば」と詠う歌詞の、突き抜け感が小気味よい。好きな歌のひとつ。
♪もっと真夜中になれば クレイジーラブ
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)
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HAPPY BIRTHDAY to S!
何年前だろう。コンサートを付き合ってくれたときに聴いて「いい曲だね」と言っていたね。憶えている?
ひとつひとつ挙げるといやがるだろうから言わないけれど、君には詫びることばかり。子供の頃ちゃんと見ていてあげなかったね、ごめん。ときに愛に臆病なようなのは、そのせいかと思って心が痛みます。
してる?恋。
真夜中に、仕事なんかしてちゃ、いけないよ。
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CD:『EVERY NIGHT』FLCF-3851
CDアルバム『GOLDEN BEST』FLCF-3761(2枚組)
なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、
「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。
投稿者 蒼木そら : 02:19 | コメント (10) | トラックバック
2005年09月11日
井上陽水「答えはUNDERSTAND」
CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年LP)で「答えはUNDERSTAND」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑。シングル(1980年EP)『Bright eyes』のB面。
総選挙の日である。テレビ各局はどこも大型の選挙速報だ。大勢はほぼ決まり、これが国民の答えだと与党の党首は話している。
♪SWEET キャロライン
選挙とはまったく無関係のあまいメロディーが歌い始める。この曲も、タイトルと曲の印象が違う。
♪心がSWEET キャロライン
誰を想うのかキャロライン。月の夜に心悩ませて。幸せではないの?
♪ところがSWEET キャロライン
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
♪ブロークンハート
♪心がブロ-クンハート
答えはわかっているさ、キャロライン。早くおいで、僕のところへ。
平凡な読み方です。まあ聴きようは聴くものの勝手ということで。例にあげた歌詞、言葉の乗せ方が心地よいです。
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)
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CD:『EVERY NIGHT』FLCF-3851
投稿者 蒼木そら : 23:22 | コメント (37) | トラックバック
2005年08月19日
井上陽水「プールに泳ぐサーモン」
CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年LP)で「プールに泳ぐサーモン」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/鈴木茂。
水族館にサーモンはいるのだろうか。見た記憶はないが、いるのでしょうね、きっと。海水にいるのか、淡水にいるのか。大人でも“水族館好き”とか“動物園好き”のひとは多い。童心があるとかロマンチックな人という印象を与える。どちらも好んで行くほうではないわたしなどは、邪心が多いのか。
そもそも、サーモンと鮭はぴったりイコールなのか?どうでもよい前置きはやめて、曲を聴いてみよう。
♪クールな雨が チャポンチャポン
・・・・・・・・・・・・・・・
♪キュートな頃は ロマンスロマンス
ながら聞きにもよさそうな歌。プールサイドで流れていてもよいかも、競技用には似合わないが。特にサーモンについてのストーリー(笑い)があるのではなく、ロマンス、ライオンなどと共に、擬音語の仲間のように使われているようだ。
でも、「プールに泳ぐサーモン」て、妙に絵が気になる。ノルウェーではなく北海道の鮭か。一生懸命泳ぐ姿を想像すると、ちょっとかわいそうで、ちょっと笑えます。
♪プールに泳ぐサーモンサーモン
♪呼んでやっても 聞こえない サーモンサーモン
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)
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CD:『EVERY NIGHT』FLCF-3851
投稿者 蒼木そら : 23:55 | コメント (9) | トラックバック
2005年08月12日
井上陽水「8月の休暇」
CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年LP)で「8月の休暇」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑。1978年発売のシングル(EP)『ミスコンテスト』のB面でもあった(編曲/星勝)。
田舎があっていいね、とずっと言われ続けている。ただで休暇を過ごせるのね、という意味だったり、懐かしい土地があっていいね、という意味だったり。「兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川」ふうのイメージで言っているのだろう。そのような子供時代を過ごさなかった私には、むしろ「故郷は遠くにありて想うもの」のほうが近い。自然の景観はいまもほっとして見るが、どこの誰々と特定される環境では、所作に困ってしまうのだ。まあいろいろと義務があって、年に何度かは帰るのだが。
♪8月は海の上
♪おだやかな波の上
海での休暇。ゆったりした波のようなリズム。寄せ返すリズムは単調だが、砕け方がぜんぶ違っているのだ、波って。
♪8月の夜には
♪友達に サヨナラ
♪恋人も みんな サヨナラ
衒いのない歌詞でメロディーもやさしいが、歌うのは難しそう。
「サヨナラ」しながらも、人恋しくて電話を待ったり「ラジオ」を聞いたりするものなんですよね、旅って。
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)
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『EVERY NIGHT』FLCF-3851
訂正
1978年発売のシングル(EP)『ミスコンテスト』のB面のほうのタイトルは「八月の休暇」です。
編曲者も違うし聴いてみたいものですが、CD化されていません。残念です。
なかしょうさん、いつもご注意ありがとうございます。
投稿者 蒼木そら : 16:06 | コメント (13) | トラックバック
2005年07月28日
井上陽水「空はブルーエンジェル」
CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年LP)で「空はブルーエンジェル」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑。
台風が去って真夏二日目。仕事帰りの乗換駅で見える空は、まだ日中の青が残ってほんのりと暗い。こんな色を見れるのも、昼間の暑さがあればこそと、ありふれた感想を抱く。
♪あの町 この町 日が暮れて
♪恋人たちは 愛のとりこ
童謡の一節をとっていて、珍しい。2番はこんなふう。
♪夕空晴れて 秋風吹く
♪旅人は今 夢の下僕
最初のフレーズがすっと心に入ってくる。こんな歌だったんだね、あまり聴かなかったけど、と思う。
電車を降りて家への道、暗さが濃くなった空に、星がひとつ、またひとつと増えてゆく。
♪遠いブルーエンジェル
♪星がキラリ
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)
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『EVERY NIGHT』FLCF-3851
投稿者 蒼木そら : 23:46 | コメント (12) | トラックバック
2005年07月21日
井上陽水「世間人でGO-」
CDアルバム『EVERY NIGHT』で「世間人でGO-」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/鈴木茂。
7月から新たに始まった連続ドラマの中で、『電車男』が面白い(フジテレビ系、木曜夜10時)。インターネット上の巨大掲示板でのやりとりが、出版され、映画になり、その上ドラマに。書くまでもないが、ネット上のさまざまな人々がオタク青年の恋を応援する話らしい。主人公が「電車男」、ヒロインが「エルメス」と呼ばれて、この命名も今っぽいし、仲間うちでの名がかくもすんなり一般社会で通ってしまうところも今だなぁと思う。
今日の放映では初めてのデイト、次回は「エルメス」の周りのいわば実在の人物がからまって、「電車男」にはまだまだ難関が待っていそうである。 「電車男」伊藤淳史のオーバーな純情さに、笑いながらついほろりとして、GO!とキーボードを叩く気持ちになるようなつくりだ。
♪誰かに声かけてやれ
♪都会よ しめつけてやれ
♪うわべは酔いしれてやれ
♪ロマンティックな君の愛に
主人公はいわば世間に身の置き場がないと思っている男。このままで、上品で見るからにつりあわなそうな「エルメス」との恋は成就するのか。彼女がおっとりして、かけひきなどしなそうなところに、可能性もあり?
それとも、洋服を、髪型を変えたように、自分を変えて世間と折り合いをつけてゆくのか?
この曲では、こう軽々と歌ってはいるが。
♪世間人でGO-
♪LOVIN' IN YOUR HEART
♪SINGIN' TO YOUR HEART
♪そして 世間人でGO-
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)
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『EVERY NIGHT』FLCF-3851(1980年12月)
投稿者 蒼木そら : 23:55 | コメント (11) | トラックバック
2005年07月20日
井上陽水「I yai yai」
CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年LP)で「I yai yai」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/鈴木茂。
小川洋子著《密やかな結晶》(講談社文庫)を読んだ。1994年に単行本で出たこの本をいまごろ読んだのは、数年前から話題の《博士の愛した数式》ではじめて著者を知ったから。その《博士の・・・》で感心した著者のフィクションの構築ぶりはこの本にもすでにあった。
「消滅」が繰り返されているある島。住人は何か物事と、そのものに関する記憶を突然失う。覚えていないから、失ったことを悲しむこともないのだが、住人の中に記憶をなくさない人々がいて、秘密警察による激しい「記憶狩り」が行われている。主人公は小説家の若い女性だが、小説も消え、やがて体の部分も消え始め、最後に声が残る。そのとき彼女は、かくまっている(記憶を持ち続ける)男に、あなたはもう自由だと言うのだ。
「秘密警察はもう記憶狩りなんてしてないわ。声だけになって、どうやって人を捕まえることができるの?」
形のないものは何かを束縛できないし、またされない。見事な逆転だ。ここで読者は、見張られて閉ざされている作品の世界から一挙に解放される。
♪富める町の長い壁は
♪OH,I YAI YAI YAI
♪青い家を守る為の なじなぞ
解けないなぞなぞのような歌詞。「長い壁」「守る」などの言葉から、閉ざされている情況を想像するが、歌を聴くと軽く明るいサウンド。
♪あの娘の家は 町より広く
♪あの娘の声は 青空の中
小説では、ついに「声」も消滅するのだが、陽水の歌う声は消えないし誰も捕まえることはできない。形のないものは自由だ。
♪あの娘の夜は 闇より遠く
♪あの娘の声は 星空の上
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→EVERY NIGHT)
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『EVERY NIGHT』FLCF-3851(1980年12月)
《密やかな結晶》小川洋子 講談社文庫
投稿者 蒼木そら : 23:52 | コメント (14) | トラックバック
2005年03月29日
井上陽水「サナカンダ」
CDアルバム『EVERY NIGHT』(1980年)で「サナカンダ」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑。全体的に陽気な感じの『EVERY NIGHT』の1曲目。「サナカンダ」、さて、どこでしょうか。
♪南の
♪南の海の海岸で
♪探せばあつまるものが ロマンス
♪小鳥のうづまく島が サナカンダ
♪光がうらやむ程の アイランド
楽園ですね。「ハチミツ魔女湾」(『森花処女林』)もこの島にあったりして。
♪願いと
♪望みのものは決めたんだ
♪たとえば過ぎゆくものじゃなく
♪想いをかなえる島が サナカンダ
♪いずれはなくなる程の アイランド
ただの楽園ではなかったのだ。魔力を持つ不思議な島。行くときは心を決めて。
♪嵐も近づいたサナカンダへ
♪Let’s Go
♪サナカンダへ
♪Let’s Go
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「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー 28 結詞
25 Final Love Song 26 あなたを理解
23 自然に飾られて 24 能古島の片想い
21 今夜 22 悲しき恋人
19 ワカンナイ 20 あかずの踏切り'76
17 移動電話 18 Yellow Night
15 いつもと違った春 16 ライバル
13 青い闇の警告 14 迷走する町
11 白い一日 12 EVERY NIGHT
9 つめたい部屋の世界地図 10 ラブレターの気分で
7 青空、ひとりきり 8 嘘つきダイヤモンド
5 長い坂の絵のフレーム 6 とまどうペリカン
3 テレビジョン 4 結局 雨が降る
1 イミテーション・コンプレックス 2 全部 GO
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『EVERY NIGHT』FLCF-3851(1980年12月)
投稿者 蒼木そら : 23:48 | コメント (1) | トラックバック
2005年02月20日
井上陽水「EVERY NIGHT」
CDアルバム『EVERY NIGHT』でタイトル曲「EVERY NIGHT」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑
♪海越えて やって来た
♪風つれて やってきた やさしいタイプ
♪かりそめを もっと知って
♪ハデ好み 切手はった あやしいタイプ
いったい何者?やってきたのは(笑)。軽めの歌詞です。ロック調で、ライブで盛り上がるんじゃないでしょうか。リクエストしておきます。
たまたまこんな記事を読みました。
「クイーン+ポール・ロジャース2005ツアー」のセット・リストを、ポール・ロジャースのサイトでファンから募集している、のだそうです。
お!こんなのありなんだ!と単純に喜び勇んだのですが、調べてみると、つまりヴォーカルの方が亡くなって活動を休止していた「クイーン」が、ポール・ロジャースをヴォーカルに迎えてツアーを行うということなのですね。全然わかっていなかった(恥)。
で、こんな質問が設定されているのですね。
「クイーンがどのポール・ロジャースの曲を演奏するのを見たいですか?」
「ポールがどのクイーンの曲を歌うのを見たいですか?」
面白いですよね。
で、まあ、特殊なケースだとわかったわけですが、弾みがついちゃったので、ツアー発表の前に「聴いて」しまった曲の中からも、リクエストを選んでおきます。
11 白い一日 12 EVERY NIGHT
9 つめたい部屋の世界地図 10 ラブレターの気分で
7 青空、ひとりきり 8 嘘つきダイヤモンド
5 長い坂の絵のフレーム 6 とまどうペリカン
3 テレビジョン 4 結局 雨が降る
1 イミテーション・コンプレックス 2 全部 GO
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『EVERY NIGHT』FLCF-3851(1980年12月)
投稿者 蒼木そら : 20:47 | コメント (12) | トラックバック
2005年02月19日
井上陽水「Winter Wind」
CDアルバム『EVERY NIGHT』で「Winter Wind」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/井上鑑
1980年発売のこのアルバム、有名曲は、コンサートでもよく歌われる「クレージーラブ」だろうか。この曲は大好きだが、正直言って、あまりなじみのないアルバムである。掴まえどころのない曲が多いからか。
今日の東京地方は最高3.9度最低1.1度とこの冬で最も寒かったらしい。もうこれからは暖かくなる一方だろうから、いまのうちに「Winter Wind」を聴いておく。
♪真冬の風の中に
♪消えそうな
♪あの娘は恋の前に
♪泣きそうな
このアルバムの中では平易な詞だが、曲とアレンジによって、俄然ドラマチックな歌となっている。
♪星は輝き
♪夜をつれて
♪月を従え
♪風にのせて
♪・・・・・・・・・・・
導入部から、高まりに転じてドラマを作っていて、引き込まれる。
結局娘は?北風は恋する娘にもどうも冷たいらしい。
この曲に続く「八月の休暇」「EVERY NIGHT」も聴いてみると、よいのでありました。
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『EVERY NIGHT』FLCF-3851(1980年12月)
2005年3月29日 追記
今日は時間があったので、「サナカンダ」を聴いたままアルバム『EVERY NIGHT』を通して聴いた。
すると、「Winter Wind」の持つ冷やっとする気配がよくわかった。シューベルトの歌曲「魔王」を想起させる。