2005年11月14日

井上陽水「野イチゴ」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年LP)と『ReMASTER extra-2』で「野イチゴ」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝(『二色の独楽』)。
 『extra-2』に収録されているのは、1992年のシングル(CD)『結詞』のカップリング曲で、アレンジを変えて歌いなおされたもの。
 74年の「野イチゴ」もテンポは速くはないが、92年発表のほうがよりゆっくりと唄われている。オルガンふうの音が穏やかに清らかに鳴り、「歌曲」と称ばれる歌を聴くようだ。
 
  ♪野イチゴ ゆれた
  ♪緑の風に
  ♪つんでみようか
  ♪ながめるだけにしようか

 次に「町へお嫁に行った」「あの娘」が出てくるので、「野イチゴ」を別の意味にとることも可能だ。そういう解釈を聞いてから、ちょっと苦手になっていたこの歌、改めて聴くとメロディがとても美しい歌です。
 どちらの録音も、おさえた声で唄われ、74年版は内省的か。92年版は郷愁の色合い、4節目を口笛がうたう。そして、最後の一行が3節目の繰り返しに変えられている。

 主人公は結局、「カラのカゴを抱きしめ」て帰るのだが・・・。

  ♪野イチゴ ゆれてた
  ♪冷たい夜風に吹かれながら
  ♪小さくふるえていた(『二色の独楽』ヴァージョン)

 一行の変更の意味合いは大きい。もちろん好みは分かれるところだが、わたしは『結詞』ヴァージョンが好きです。

(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→ReMASTER→extra-2を選んで)

 -----------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』POCH-1575 復刻紙ジャケットシリーズ UPCH-1127
ReMASTER(FLCF-3860)CD17枚組(このNo.17「extra-2」)

二色の独楽ReMASTER
『ReMASTER』の各アルバムは1枚ずつでも購入できます。

投稿者 蒼木そら : 23:07 | コメント (13)

2005年11月13日

井上陽水「君と僕のブルース」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年LP)で「君と僕のブルース」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。LPのB面最初の曲。

 昨日の土曜日も今日もよく晴れて秋らしい週末。七五三のお参りに行くらしい家族連れも多く見掛けた。この“ブルース”の季節はいつなのか、ときは夜。
 
  ♪君はうつぶせで
  ♪僕はあおむけで

 ヒューッと口笛を鳴らしたいようなシーン。幸せいっぱいの君と僕。この歌の前の曲「二色の独楽」のように、「クルクルまわっている」ふたり。
 速いテンポで始まって、勢いのある歌。
 
  ♪許し合う罪もない君と僕

 傷のなめあいなんかじゃないのさ、僕たちは。

 でも、前向きなだけではすまさない、やはり。

  ♪落ちこむぞ 夜は深い
  ♪愛しても 愛しても君と僕

-----------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』POCH-1575 復刻紙ジャケットシリーズ UPCH-1127
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 23:48 | コメント (1) | トラックバック

2005年10月30日

井上陽水「旅から旅」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年LP)で「旅から旅」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。B面の4曲目、CDでは14曲中の12曲目。14曲といってもこのアルバム、1曲目が「傘がない-イントロダクション-」と名づけられた短いinstrumentalだし、2曲目「夕立」に続く3曲目は「太陽の町」-最後14曲目と同じ歌の1フレーズという凝った造りなので、実質12.5曲か。

 今日10月30日の朝日新聞朝刊(東京版)の一面に、日光いろは坂の写真が載っていた。今年の紅葉は例年より一週間遅いという。よく、「例年より」とか「平均より」とか言うが、昨年や一昨年と比べてもらったほうがわかりやすいのに、と思う。
 それはともかく、秋の旅、よいですね。紅葉に温泉、やはり秋は山でしょうか。でも、この「旅から旅」は行楽の旅ではなさそうです。

  ♪旅から旅
  ♪夜から夜
  ♪闇から闇へと行く人は誰ですか?

 カランとしたギター(?)音の入る、ロックふうのアレンジがかっこいいです。
 「黒いマント」「山高帽」「ステッキ」どこかで見たことがあるような気がして浮かんだのは《笑ゥせぇるすまん》(藤子不二雄A作)。でもこの人はマントは着ていない。それに、この旅する「おじさん」は

  ♪誰かが困っているときに来るのです

 だそうです。やさしいひとなのですね。
 シルエットだけで顔はわからない、名前もない、影のような「おじさん」。いまも忙しく旅を続けているのでしょうか。 


歌詞はこちら

-----------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』POCH-1575 復刻紙ジャケットシリーズ UPCH-1127
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 22:50 | コメント (11) | トラックバック

2005年10月08日

井上陽水「二色の独楽」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年LP)でタイトル曲を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/Jack Nitzche。アルバム8番目で、A面最後の曲。CDで聴くいまは、レコードを裏返すためにいったん流れが途切れたことを忘れがちだ。
 
  ♪まわれ まわれ 二色の独楽よ
  ♪色をまぜて きれいになれ

 「色をまぜて」、それは二色以外の色になるってことでもある、などと思うのは、昨日の映画《メゾン・ド・ヒミコ》で、人間の性は二つだけではないのだと、改めて思ったからだろう。
 ここではまざり合うのは女と男。独楽のように止まれば終ってしまう。寂しげに唄われるセンチメンタルな曲だが、ふいにこんな詞に会ってハッとした。

  ♪生きてるんだね

歌詞はこちら

-----------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』(1974年)POCH-1575
二色の独楽


投稿者 蒼木そら : 23:46 | コメント (3) | トラックバック

2005年08月11日

井上陽水「Happy Birthday」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年LP)で「Happy Birthday」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。
 1990年の『ハンサムボーイ』から時を巻き戻して、オリジナルでは4枚目のアルバムを聴く。1曲目は「傘がない-イントロダクション-」ファーストアルバム『断絶』の最後の曲だが、ちょっと見には(ちょっとき聞きには?)わからないインストゥルメンタル。アルバムの入り口としてはどうだったのだろう、当時。次が「夕立」でこの落差がよいのかもしれない。「Happy Birthday」は4曲目だ。

 S子さん、お誕生日おめでとう!
 
  ♪今日はステキなHappy Bithday to you
  ♪遊んであげるHappy Bithday to you

 去年も同じ曲をメールしたような気がします。芸のないことでごめんなさい。イントロから楽しくて、ライヴで当たると(笑い)とてもうれしい歌です。

  ♪君はとても弱いから 
  ♪僕がやさしくすると思っていたの?バカだな

 この祝われている「君」は誰なのでしょう。あなたは弱くはない。芯が強いひとですよね。まあでも今日だけは「君」はあなた。
 誕生日に祈ったり、願ったり、ほめたり、お礼言ったりするのではなく、「角のとれたトランプで遊んであげる」ってところがいいでしょう?おまけに「バカだな~」なんて。愛がこもっているでしょう?

 親子ほどトシが違うのに、いつもあなたに会うのは楽しみ。いろんな話聞いたり聞かれたり。デルフトからトマトのジャムまで教えてもらってありがとう(あ、お礼言っちゃった)。
 レジの計算違いをチェックするくせにおいしいパンには無駄遣い。お店に堂々とクレームする姿はライオンのようでも、ときにおびえたペリカンになる。とても繊細で不思議なあなた。
 今日は怒っているの?笑っているの?

  ♪僕から勝つんだ そしてクィーンになるんだ

  ♪Happy Birthday Happy Birthday to you

-----------------------------------------------------------
CD:『二色の独楽』POCH-1575
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 01:51 | コメント (1) | トラックバック

2005年06月30日

井上陽水「夕立」

 蒸し暑い今日、CDアルバム『二色の独楽』(1974年LP)で「夕立」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。シングル(EP)『夕立』も。B面は「ゼンマイじかけのカブト虫」。
 
  ♪夕立 そこまで来ている
  ♪雷ゴロゴロ ピカピカ
  ♪情容赦 ないみたいだ

 活気があって、ライブで聴くと得した気分になる曲。

  ♪計画は全部中止だ
  ♪楽しみは みんな忘れろ

 夕立なんかでそこまで?この企まれた大騒ぎぶりが楽しい。

  ♪夏が終わるまで
  ♪君の事もずっとおあずけ

  ♪Ah----夕立だ
  ♪Ah----夕立だ
-----------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』(1974年)POCH-1575
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 23:10 | コメント (9) | トラックバック

2005年04月23日

井上陽水「ゼンマイじかけのカブト虫」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年:LP)で「ゼンマイじかけのカブト虫」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。
 4月20日に奈良の橿原総合文化会館で、“弾き語り”で演奏されたとゆうこの曲、ちょっとこわい歌です。

  ♪カブト虫 こわれた
  ♪一緒に楽しく遊んでいたのに
  ♪幸福に糸つけ
  ♪ひきずりまわしていてこわれた
  
  ♪白いシャツ 汚した
  ・・・・・・・・・・

  ♪青い鳥逃がした
  ・・・・・・・・

 残酷な子供、はしゃぐ子供、無念な子供の歌のようだが、最後は

  ♪君の顔 笑った
  ♪なんにもおかしい事はないのに
  ♪君の目が こわれた
  ♪ゼンマイじかけのカブト虫みたい

 笑顔の奥にある笑わない目を見てしまって、終りを知る。悲しげなメロディがじわっと迫る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」の全日程25会場のうち20日奈良の橿原で3箇所終了し、あと22会場。うち3会場では”弾き語り!”
 日程と連絡先は「井上陽水公式サイト」のSheduleに載っていますが、次は4月26日豊橋市、27日富士市です。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー      28 結詞
25 Final Love Song         26 あなたを理解
23 自然に飾られて         24 能古島の片想い 
21今夜               22 悲しき恋人
19 ワカンナイ             20あかずの踏切り'76
17 移動電話            18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図  10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン     4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 何曲叶うかリクエスト。提案曲のイタリック表記13曲が一回でも演奏されれば5点、他の曲は1点の得点とします。何回演奏されても、5点と1点。満点は81点。
 筆者の予想は、7点 です。(4月15日の予想)
 今日までの得点は9点。 得点経過(?)は取得日のコメント欄に。
 
-----------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』(1974年)POCH-1575
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 23:45 | コメント (8) | トラックバック

2005年04月20日

井上陽水「御免」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年:LP)で「御免」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/Gene Page。シングル『御免』も発売されていて(EP:1975)B面は「旅から旅」。
 一昨日4月18日に、加古川市民会館で演奏されたとゆう「御免」。古めかしい語感の“御免”と軽やかなテンポの曲との対比が面白い。

  ♪なんにもないけど
  ♪水でもどうです
  ♪せっかく来たのに
  ♪なんにもないので 御免

 話しかけているような詞である。加古川では、弾き語りだったのだろうか?

  ♪重ねてTVも
  ♪調子がおかしくて
  ♪そうですか あなた
  ♪野球が好きですか 御免

 斜めのユーモアに微笑んで聴く。

  ♪よく来てくれた 僕の家に
  ♪ありがとう ありがとう ありがとう

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」の全日程25会場のうち今日奈良の橿原で3箇所終了しあと22会場。うち3会場では”弾き語り!”
 日程と連絡先は「井上陽水公式サイト」のSheduleに載っています。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー      28 結詞
25 Final Love Song         26 あなたを理解
23 自然に飾られて         24 能古島の片想い 
21今夜               22 悲しき恋人
19 ワカンナイ             20あかずの踏切り'76
17 移動電話            18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図  10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン     4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 何曲叶うかリクエスト。提案曲のイタリック表記13曲が一回でも演奏されれば5点、他の曲は1点の得点とします。何回演奏されても、5点と1点。満点は81点。
 筆者の予想は、7点 です。(4月15日の予想)
 今日までの得点は9点。 得点経過(?)は取得日のコメント欄に。
----------------------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』(1974年)POCH-1575
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 21:30 | コメント (8) | トラックバック

2005年04月07日

井上陽水「太陽の町」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年:LP)で「太陽の町」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/Gene Page。
 朝日新聞の朝刊の「今日の番組」頁で「体を揺らすCMコピー」というタイトルが目にとまった(2005年4月6日・東京版)。
 文化放送の石井千鶴子プロデューサーの「どんなに美しい言葉でも、声となったものが人の耳に心地よくなければだめ」や、鴻上尚史の「言葉が届くということは、言葉が相手の体を揺らすことです」などのコメントが紹介されている。(ライター・山家誠一)
 これはラジオCMの話だが、音を伴わない言葉はいかに無力か、と読んでしまったのは、毎日このコラムを書きながら、そう思っているからだ。陽水の曲を聴いて文を書く。自分の頭のなかではメロディが鳴っているから、それが伝わっているような気がしている。でも、メロディや声なしでは、象の脚のつま先にさえ触ってもらっていないのだ。残念である。

  ♪はてない空
  ♪かげりのない雲
  ♪季節の風
  ♪鳥は向かい風

 この「太陽の町」も、詩を読むだけでは、(そう言ってはナンだが)さして興味を惹かない。次の引用で、少し心に触れた気はするが。

  ♪走り抜ける
  ♪まぶしさの中を
  ♪ふりかえらず
  ♪立ち止りもせず

 一回聴き、くり返し聴く。「体を揺らす」メロディがゆっくりと歌われて、詩は歌になる。陽水自身のコーラスが陰影をつけている。
 この曲は、上で引用した最初の節だけ(編曲/星勝)が、アルバムの3曲目にも入っているという趣向。これは、この次のアルバム『招待状のないショー』の「枕詞」「結詞」の扱いと同じなのだ。そう思って読み、聴くと、「結詞」は「太陽の町」の発展形かと思えて来る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー      28 結詞
25 Final Love Song         26 あなたを理解
23 自然に飾られて         24 能古島の片想い 
21 今夜                22 悲しき恋人
19 ワカンナイ             20 あかずの踏切り'76
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO 
----------------------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』(1974年)POCH-1575
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 23:22 | コメント (12) | トラックバック

2005年04月04日

井上陽水「眠りにさそわれ」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年:LP)で「眠りにさそわれ」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。
 暖かいせいか眠い。朝の雨もあがった午後、外出から帰ってうとうと。昼寝をすると夢ばかり見る。誰かに話そうとしても声が出なくてもどかしい。それも夢。

  ♪想い出 ひとつ ふたつ
  ♪夢に体が 沈む
  ♪どこからか遠い調べが聞える

 昨日の手強い「紅すべり」のあとのこの曲は、ほっとする。ゆったりと揺れるメロディ。

  ♪言葉が歌になる
  ♪星までが夜に舞う
  ♪あの歌が僕の心に残る

 「遠い調べ」「あの歌」、僕に聞えているのは何の歌?それとも夢で歌を作っているの?

  ♪いつか海の底
  ♪流れのない世界に
  ♪よこたわる心ゆくまで静かに

 知らないうちに、もう目覚めることのない場所に、いざなわれているのでした。たしかに、静かではあるだろうけど・・・。

  ♪Good Night さよなら Good Night
  ♪眠りにさそわれ

 この曲は、『ガイドのいない夜』(1992年・セルフカヴァー)にも収録されている。オリジナルより多い音の中に、ヴォーカルが際立って、より大きな曲と感じられる。これは、『二色の独楽』では、すぐ続いて「太陽の町」が始まっているために、印象が薄れていたためかもしれない。
 歌唱を聴き比べると、もともと天才と言われる陽水だが、やはり時とともに「声」というものの扱いに、練達してきているという感想も持つ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー      28 結詞
25 Final Love Song         26 あなたを理解
23 自然に飾られて         24 能古島の片想い 
21 今夜                22 悲しき恋人
19 ワカンナイ             20 あかずの踏切り'76
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO 
--------------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』(1974年)POCH-1575
CDアルバム『ガイドのいない夜』(1992年)FLCF-30195
二色の独楽ガイドのいない夜

投稿者 蒼木そら : 21:24 | コメント (10) | トラックバック

2005年03月26日

井上陽水「ロンドン急行」

 CDアルバム『二色の独楽』(1974年)で「ロンドン急行」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/Gene Page。この曲も、Los Angelsで録音されている。
 世界の国めぐり、いきなりヨーロッパはイングランドです。この『二色の独楽』というアルバムは、実はあまりなじみがなくて、この曲も聴いて思い出した。でも、人気のある曲なんですね。カバーもされているらしい。
 
  ♪あこがれのロンドン急行
  ♪ブルーの色に白帯かけて
  ♪山を越え 丘を越え 谷をぬけてゆく

 明るいサウンド、歌詞も易しい。窓から、手を振る子供が見えたりして。

  ♪忘れじの「抱きしめたい」の唄
  ♪口笛の出ない音の為

 ここはビートルズの国。「忘れじの」、意図しての文語体?愛があります。

  ♪恋人よ 行先は着いた時に知らせる

  ♪あこがれの
  ♪ロン ロン ロン ロン ロンドン急行

 列車の旅によく合いそう。好まれるのも尤もです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー      28 結詞
25 Final Love Song         26 あなたを理解
23 自然に飾られて         24 能古島の片想い 
21 今夜                22 悲しき恋人
19 ワカンナイ             20 あかずの踏切り'76
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO 
--------------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』POCH-1575
二色の独楽


 

投稿者 蒼木そら : 23:51 | コメント (1) | トラックバック

2005年03月15日

井上陽水「月が笑う」

 CDアルバム『二色の独楽』で「月が笑う」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/Gene Page。
  『二色の独楽』(LP:1974)は、オリジナルとしては『氷の世界』の次のアルバム。ロサンゼルスでレコーディングされた。
 また冬が戻って来て澄んだ空に、四日目ぐらいの月が、傾いたゴンドラのような形でかかっていた。「月が笑う」ってこんな形かな、と思って聴いてみた。

  ♪いつもの夜が窓の色を
  ♪知らぬ間に変えて
  ♪我家に来ました

 「我家」というと、ひとりではない。

  ♪薄着の君は頬杖して

 やはり、君とふたり、夜の窓際。

  ♪形を決めて夢を作る
  ♪転がる形に
  ♪出来ればいいのに

 どうしたいのでしょうか。ちょっともどかしい。
 時計がボーンと鳴って、レトロな趣を添える。

  ♪話は尽きて月が笑う
  ♪君と僕以外
  ♪帰り道もない

 静かに夜は更けて、ふたりで月を見ている。ふたりのこれからを見ている。「月が笑う」がうまく治まっています。
 最後まで聴いても、もどかしさが残ったのは、なぜでしょうか。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー      28 結詞
25 Final Love Song         26 あなたを理解
23 自然に飾られて         24 能古島の片想い 
21 今夜                22 悲しき恋人
19 ワカンナイ             20 あかずの踏切り'76
17 移動電話             18 Yellow Night
15 いつもと違った春        16 ライバル
13 青い闇の警告          14 迷走する町
11 白い一日             12 EVERY NIGHT               
9 つめたい部屋の世界地図   10 ラブレターの気分で       
7 青空、ひとりきり         8 嘘つきダイヤモンド       
5 長い坂の絵のフレーム     6 とまどうペリカン         
3 テレビジョン            4 結局 雨が降る         
1 イミテーション・コンプレックス  2 全部 GO 
--------------------------------------------------------------
CDアルバム『二色の独楽』POCH-1575
二色の独楽

投稿者 蒼木そら : 22:27 | コメント (12) | トラックバック