2008年10月22日
「はーばーらいと」井上陽水
CDアルバム『9.5カラット』で「はーばーらいと」を聴いた。
テレビドラマ「相棒」が快進撃である。いまごろ?いや、もう一年も前の話なんだが。5月には映画も公開されて、わたしは見そこなったが大好評。今日からドラマの第7シーズンも始まる。
その効果で歌手・水谷豊の人気も再燃で歌番組などでよく見かける。このひとはサービス精神もあるし話も楽しいが、はたしてそのままのひと?って感じがする。演じてる感があるのだ。「熱中時代」の北野広大先生や「相棒」の杉下右京を演じていたように、「水谷豊」を。これは悪い意味ではない。素で視線を受けることに慣れられないピュアな精神の持ち主ではないだろうか。
で、番組で聴くのはだいたい「カリフォルニア コネクション」。
「はーばーらいと」も聴きたいのにね。
『9.5カラット』(1984年)の1曲目に入っているこの曲は、水谷豊への提供曲だ。実は自分のこのコラムでどんなふうに書いたか探したのだが、見当たらない。忘れていた?
それならと「うたのことば」で検索したが、ない。仕方なくCDジャケットで調べたら、作詞が 松本隆 だった。
作詞:松本隆 作曲:井上陽水 編曲:星勝
歌詞カードには書かれていない“ハーバーライト~”と高音のくり返しで始まる歌謡曲調のポップス。
聴いてみて、水谷豊の唄いかたに合うかもしれないと思った。
水谷豊は今年『TIME CAPSUL』というアルバムを出していて、その1曲目にこの曲が収録されているらしいから、試聴できるかもしれない。これを書く前に聴いてみればよかったのだが。
この曲を陽水がライヴで唄うのも聴いたことはない。
2年ぐらい前にNHKホールへ行くときだったと思う。タクシーの運転手さんにいつものアンケート「陽水といえば何の曲?」
「はーばーらいと ですね」40代後半?の方。「珍しいですね!」にさらっと「そうですか?いちばん聴いたから」って。
『9.5カラット』組 なんですね、きっと。ずいぶん売れたらしいから。
「喉をいためてるのでアレですが、みなさんが唄うのはこれかな?」と 「少年時代」 をちょっと唄ってくれたのだが、低い声のそれが凄く上手で、只者ではなかったです。
2005年10月23日
井上陽水「恋の予感」
CDアルバム『9.5カラット』(1984年LP)で「恋の予感」を聴いた。作詞/井上陽水 作曲/玉置浩二 編曲/森田光雄。10月19日に記しているように、「ワインレッドの心」同様、安全地帯へ詞を提供したもの。安全地帯はシングル『恋の予感』(1984年EP)を出して、こちらの編曲は安全地帯と星勝。
『9.5カラット』は、ヒット曲を何曲も収録していて、ずいぶん売れたと聞いているが、自分では好んで聴くというアルバムではない。でも、例えば今日こうして聴いていると、大勢に受け入れられるのは、もっともだと思う。
♪なぜ なぜ あなたは
♪きれいになりたいの?
若い女性に問いかけるような歌詞が、わかり易くて、ロマンチック。風、星、夜、夢、恋。
そして甘くたゆたいながら流れる曲。
♪誰かを待っても
♪どんなに待っても
恋はまだ見えない。「恋の予感」心をそそるタイトルです。
♪恋の予感が ただかけぬけるだけ
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→9.5カラット)
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CDアルバム『9.5カラット』FLCF-3858
投稿者 蒼木そら : 23:35 | コメント (15) | トラックバック
2005年10月19日
井上陽水「ワインレッドの心」
CDアルバム『9.5カラット』で「ワインレッドの心」を聴いた。作詞/井上陽水 作曲/玉置浩二 編曲/萩田光雄。玉置浩二の属するグループ安全地帯のヒット曲(1983年シングルEP)で、そちらの編曲は安全地帯と星勝。
玉置浩二の出演する連続ドラマ《あいのうた》が好評らしいので今夜の二話目を観た。日本テレビ系、水曜夜10時。
ドラマで見るのは久しぶりだが、この人はいつも役に合う人だ。その芝居を感じさせないナチュラルさに好感をもつ。
玉置浩二つながりの今日の選曲。この曲の一年後にやはり安全地帯に詞を提供した「恋の予感」も『9.5カラット』に収録されているが、アルバム最後の「ワインレッドの心」を撰ぶ。
♪もっと勝手に恋したり
やや投げやりな感じ(もっとよい表現を思いつかない)が大人っぽい。おしゃれな歌です。安全地帯の歌もきっと、テレビでラジオでレコード店の店頭でずいぶん聞いたと思う。
いま聞き比べることはできないが、この陽水版のほうが、さらっと唄われているのではないだろうか。
♪今以上 それ以上 愛されるまで
今日観たそのドラマのテーマも愛のようだが、ここでうたう「愛」とは違うようです、もちろん。
ちなみにドラマの主題歌は、玉置浩二の「プレゼント」。
同級会、同期会と会合続きで人疲れ。風邪も引いて帰ってきたら、陽水のライヴのチケット全敗の結果が待っていてガッカリ。予想以上の激戦の、人気のほどを喜ぶべき?それほどの広い心もなくて・・・。
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→9.5カラット)
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CDアルバム『9.5カラット』FLCF-3858
2005年10月01日
井上陽水「A.B.C.D」
CDアルバム『9.5カラット』(1984年LP)で「A.B.C.D」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/星勝。沢田研二『MIS CAST』に提供した曲を2年あまり後に陽水が歌ったもの。『MIS CAST』の曲はほかに、「背中まで45分」「チャイニーズフード」(以上『LION &PELICAN』)「ジャスト フィット」(または「Just Fit」『Golden Best』『ガイドのいない夜』『クラムチャウダー』)「ミスキャスト」(『クラムチャウダー』)とアルバムの半分の曲を自身で歌っている。
「A.B.C.D」タイトルはそっけないが、表情豊かなブルースだ。
♪ゆかいなA おしゃべりなB 俺の友達
ただのアルファベットが、口にされると姿をもって立ち上がるようだ。
♪おまえたちにブルース
♪俺のうたえる唄はブルース
懐かしいものを届けてくれるようなフレーズがうれしい。
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→9.5カラット)
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CDアルバム『9.5カラット』FLCF-3858
投稿者 蒼木そら : 23:53 | コメント (13) | トラックバック
2005年08月22日
井上陽水「ダンスはうまく踊れない」
CDアルバム『9.5カラット』(1984年LP)で「ダンスはうまく踊れない」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/久石譲。
前にも書いたが『9.5カラット』は他のシンガーへ提供した曲を陽水自身が歌ったアルバム。「ダンスはうまく踊れない」は石川セリへの提供曲で、原曲は1977年のシングル(EP)石川セリ『ダンスはうまく踊れない』(日本フォノグラム/PHILIPS)、B面は作詞/石川セリ 作曲/井上陽水の「気まぐれ」。
1977年というとアルバム『white』の曲たちの頃か。これも前に書いた井上陽水の詩集《ラインダンス》(新潮文庫)では、『white』の曲のあとに「映画に行こう」とともに掲載されている。
余談だが、タイトルに“ダンス”がある曲は他に、『white』の「ダンスの流行」と、シングル『悲しき恋人』(1984年)のB面「ダンスのチャンス」があることを《井上陽水公式サイト》Discographyで検索して発見(というほどのことではないが)。
猫好きには「ネコが足もとで踊」る曲として認識されている(私だけ?)。他にすぐ浮かぶのは「娘がねじれる時」に登場するのら猫だが、あまり話を逸らせてはいけない。
♪ダンスはうまく踊れない
♪あまり夢中になれなくて
こっそり、という感じのイントロで始まる。主人公は女性で、夏の夜、ひとり昔を想っている。ふたりでステップを踏んだあの時を。
ゆったりスイングするメロディは踊るさまが見えるよう。聴きやすい曲。
この曲はジャズアレンジのアルバム『Blue Selection』にも収録されている。『9.5カラット』のほうが、踊りやすいかもしれない。
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→9.5カラット)
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CDアルバム『9.5カラット』(1984年)FLCF-3858
CDアルバム『GOLDEN BEST』2枚組(1999年) FLCF-3761
CDアルバム『Blue Selection』(2002年) FLCF-3919 アナログ:FLJF-9529
なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、
「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。
2005年9月29日追記
『九段』の「ビルの最上階」を聴いて、村上春樹の「ダンス・ダンス・ダンス」を思い出し、気づいた。
この「ダンスはうまく踊れない」って、他人とのコミュニケーションをうまくとれないってことかもしれない。
投稿者 蒼木そら : 23:55 | コメント (13) | トラックバック
2005年08月02日
井上陽水「からたちの花」
CDアルバム『9.5カラット』(1984年LP)で「からたちの花」を聴いた。作詞/流れ星犬太郎 作曲/井上陽水 編曲/星勝。このアルバムは10曲中9曲が他者への提供曲で、「からたちの花」は樋口可南子のアルバム『からたちの花が、咲いたそうだよ。~ka・na・ko』のための曲。
最近のわたしの"愛読書”は《Yosui Magazine》だ。これは、たしか2001年のツアー会場で配られた雑誌で、アルバム『UNITED COVER』についてのインタビューや聞茶のテレビCM画像、当時の井上陽水公式サイトの紹介等盛り沢山な内容。“愛読”とは、黒鉄ヒロシの漫画を繰り返し見る・・・のではなく、陽水のアルバムが『断絶』から『UNITED COVER』まで、ジャケットの写真と曲目入りで掲載されているからだ。『ReMASTER』の『extra-1,2』の内容も載っている。日ごとに聴く曲を探したり確かめたりするために、毎日のように頁を繰る。発行は(株)キャンプ、Presennted by キリンビバレッジ(株)、また、フォーライフレコード(当時)、アサツーディ・ケイ、ユニバーサルミュージック、新星堂等の協力によるものだったようで、表紙に書かれた「It's free」の字がうれしい。(役に立つものをまことにありがとうございました)
この《Yosui Magazine》によると、昨日聴いた『バレリーナ』の次は1年後の『9.5カラット』となっている。ベスト10にランクインしていた「いっそセレナーデ」「飾りじゃないのよ涙は」「恋の予感」などが歌われているせいか、ミリオンセラーだそうだ。わたしもLPを買って、娘の友達のお姉ちゃんに貸してあげたっけ。
8曲目の「からたちの花」が思い出せないので聴いてみたが、この詞はどう読んだらよいのだろう。演歌っぽいでしょ?みたいなジョークなのだろうか。作詞者のペンネームもジョークっぽいし。
♪あんたとあたい
♪くちも悪いし きだても悪い
♪なのにふたりに なのにふたりに
♪おんなじように雪が降る
この繰り返し部分のメロディが耳に残った。特に演歌を意識したふうもなく歌われている。
からたちは蜜柑科、花は白で4月ごろに咲く。
(聴いてみて! FORLIFE のこちら→Discography→9.5カラット)
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CDアルバム『9.5カラット』FLCF-3858
投稿者 蒼木そら : 23:51 | コメント (13) | トラックバック
2005年03月22日
井上陽水 「飾りじゃないのよ 涙は」
CDアルバム『9.5カラット』(1984年)で「飾りじゃないのよ 涙は」を聴いた。作詞・作曲/井上陽水 編曲/久石譲。
中森明菜のシングル「飾りじゃないのよ 涙は」は大ヒットで、街でよく聞こえていた。そしてあまり間をおかずに、こんどは陽水の声のこの曲がかかっていたような気がする。明菜のシングルが1984年11月発売、そしてやはり大ヒットの『9.5カラット』が1984年12月だったのだ。街で、といえば、小さなレコード店が路面にあって、ヒット曲をかけていたものだが、いまはみんなビルの中に入ってしまった。
♪私は泣いたことがない
♪灯りの消えた街角で
♪速い車にのっけられても
♪急にスピンかけられても恐くなかった
「私」は都会の女の子。かなりツッパリ(死語?)。「泣いたことがない」と言いながら流れるのは、とても彼女らしい涙。
♪飾りじゃないのよ涙は HAHAN
♪好きだと言ってるじゃないの HO HO
キッパリした歌詞がリズムに乗る。突き抜け感がいい。『9.5カラット』の他の曲が殆ど、しんみり聞かせる中で、特別な存在だ。
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「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー 28 結詞
25 Final Love Song 26 あなたを理解
23 自然に飾られて 24 能古島の片想い
21 今夜 22 悲しき恋人
19 ワカンナイ 20 あかずの踏切り'76
17 移動電話 18 Yellow Night
15 いつもと違った春 16 ライバル
13 青い闇の警告 14 迷走する町
11 白い一日 12 EVERY NIGHT
9 つめたい部屋の世界地図 10 ラブレターの気分で
7 青空、ひとりきり 8 嘘つきダイヤモンド
5 長い坂の絵のフレーム 6 とまどうペリカン
3 テレビジョン 4 結局 雨が降る
1 イミテーション・コンプレックス 2 全部 GO
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CDアルバム『9.5カラット』(1984年)FLCF-3858
CDアルバム『GOLDEN BEST』2枚組(1999年) FLCF-3761
CDアルバム『Blue Selection』(2002年)
なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。
投稿者 蒼木そら : 23:47 | コメント (1) | トラックバック
2005年03月21日
井上陽水「いっそセレナーデ」
小野リサのコンサートが三駅さきのホールであったので聴きに行った。『YUSUI TRIBUTE』で「いっそセレナーデ」を歌っているのを聞いて、一度生でと思っていた。
おしゃれなコンサートだった。声をも含めたアンサンブルといった趣き。ピアノやギターの表情豊かなplayにも聞き惚れた。休憩をはさんでブルーからカナリア色に着がえた小野リサの歌声は、まるで呼吸をするように自然で快い。
残念ながら「いっそセレナーデ」は聴けなったので、家に帰って、CDアルバム『9.5カラット』(1984年)で聴いた。
考えてみると、このブログを書き始めてから2ヶ月あまりで、『9.5カラット』を聴くのは初めてだ。当時『氷の世界』に次ぐセールスだったというのに。
他の人に提供した曲を陽水が歌いなおした9曲と、シングル『いっそセレナーデ』を収録した10曲のアルバム。「ダンスはうまく踊れない」「飾りじゃないのよ涙は」「ワインレッドの心」「恋の予感」などなど。
「いっそセレナーデ」は、サントリーのウイスキーのCM曲で、陽水自身が出演していた。
♪あまい口づけ
♪遠い思い出
♪夢のあいだに
♪浮かべて泣こうか
昔の恋の思い出か。いまでは涙さえ甘く。
聞こえてくるのは、
♪さみしい そして 悲しい
♪いっそ やさしい セレナーデ
「いっそ」がポイントである。
テレビCMの絵も甘い雰囲気でよく合っていた。
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「井上陽水コンサート2005」勝手に提案セット・リスト
29 Good,Good-Bye
27 招待状のないショー 28 結詞
25 Final Love Song 26 あなたを理解
23 自然に飾られて 24 能古島の片想い
21 今夜 22 悲しき恋人
19 ワカンナイ 20 あかずの踏切り'76
17 移動電話 18 Yellow Night
15 いつもと違った春 16 ライバル
13 青い闇の警告 14 迷走する町
11 白い一日 12 EVERY NIGHT
9 つめたい部屋の世界地図 10 ラブレターの気分で
7 青空、ひとりきり 8 嘘つきダイヤモンド
5 長い坂の絵のフレーム 6 とまどうペリカン
3 テレビジョン 4 結局 雨が降る
1 イミテーション・コンプレックス 2 全部 GO
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CDアルバム『9.5カラット』(1984年)FLCF-3858
CDアルバム『GOLDEN BEST』2枚組(1999年) FLCF-3761
なお、「GOLDEN BEST」で聴ける曲は全て、「GOLDEN BEST SUPER」(FLCF-3965)(CD3枚組)でも聴けます。