« 井上陽水LIVE2012名古屋 | メイン | フジロックの中継 »

2012年07月23日

2012 Hello,Goodbye Tour が終わって

                                         
  井上陽水LIVE 2012 Hello,Goodbye
  2012年4月12日川口 ~ 7月18日名古屋 30公演

 名古屋で最終公演が終わった日のブログったら、「祝!完走」 だけで終わっている。これはまずい、27時間テレビと間違えられるかも(笑い)

  あのですね、それでですね、というのは最近の陽水の口癖だったが。あのですね、すぐ続きを書くつもりだったのです。だが宿題が山積みで、そこにおいしい話も舞い込んでそちらにふらりと。そうこうするうちに草なぎ君が完走したので、時期を逸したとあせっているわけです。100kmって人間業じゃないですよね。

  名古屋の日は、さみしいというよりも、「無事に終わってよかった!」の感が強かった。何があるかわからないという不安がつきまとっている昨今だからだろう。それに、正直言って少々調子が悪いかな?という様子も見受けられる日もあったので、ほっとしたのだ。まるで近所の優しいおねえさんの心境であります。縁も縁も(あれ?同じ漢字に変換する!)縁もゆかりもないのに。
  
  初めて陽水コンサートを観たという方が意外に多い。拍手調査でもそうだったしブログでも見受ける。このツアーでファンになった方もおられるだろう。これではなかなか fade out は出来ないでしょう。今後が楽しみ。「またお会いしましょう」とおっしゃいましたし。

  初めての方々にも聞きやすい曲をそろえ、中にカチッと”いま”にはまる曲、そしてコアなファンも喜ぶ曲も忘れずというメニューにも工夫がしのばれた。最初の回からずっと言い続けていた「悩みやトラブルをしばし忘れて」と。その言葉どおりのツアーだったと思う。

  曲をどう聴いて欲しいとか言ったことがないような陽水だが、「夏まつり」については、いま唄うと、なくなるものを想う、と必ず言った。特に終盤で「住むところもなくなって、そこであったお祭りなどはどうなったのか」というふうな言い方をしたとき、わたしは初めて、育った田舎の村がなくなる様を想像して、喪失感に慄然とした。仙台や盛岡ですすり泣いて聴いておられた気持ちが少しわかる気がした。

  住むところは戻らず、あっても帰れず、不安な状況も変わらない。夢から醒めればもとのままってこと。でもきっと状況の受け止め方が変わっている。胸の中に不安というしこりと一緒に柔らかな温みが残っている。
  
  長良川のほとりの岐阜ではまるでうたがあふれ出るような陽水だった。名古屋はその場所でツアーを終えられるのが嬉しいという言葉が満更お世辞でもないような(冗談です)気持ちがこもっていた。
  何公演も聴くことができたうえ、最後に素晴らしいステージを観られてわたしは幸せ者です。

  公式サイトは表紙のお告げは早速消されて、念のため覗いた「LIVE」には、フェスが二つ掲載されている。フジロックはなんと今週?!完走お祝いは早すぎたかな?

井上陽水公式サイト
  

  名古屋・岐阜の詳しいレポーはこちらの「ねたばれ掲示板」を。九州も。

  

投稿者 きさら先 : 2012年07月23日 23:01