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2012年05月05日
井上陽水LIVE2012倉敷
井上陽水 LIVE 2012 Hello,Goodbye
倉敷市民会館(岡山県倉敷市)
2012年5月1日(火)19:00開演 やや晴れ
倉敷行きはずっと迷っていた。チケットは申し込んだものの、気づけばゴールデンウィークの谷間である。一生懸命に安いパック旅行を探し出しても、「この期間はいくらいくら加算になります」と言われる。
決め手は「有隣荘」の公開期間とわかったこと。建築ミーハーでもあるわたしは家を見るのが好き。特に名建築といわれる住宅の中を見られるなんて加算に値するチャンスだ。
この邸宅は倉敷美観地区の中心、大原美術館の対岸にあって、緑色の瓦と赤っぽい壁が目を引く。中の和室も赤い土壁を使っている。広い玄関、洋間と和室を持つ2階建ては昭和初期に一般的な家かもしれないが、部屋により統一された意匠、和室の欄間、洋室のドアノブに至るまで心配りが感じられる。
廊下に座り、有名な庭師の作だという庭を眺める。そこには上質な空間に包まれる心地よさがある。上質なもの。陽水の音楽も、と今夜のライヴに想いを馳せる。
「有隣荘」という命名は、論語の「徳不孤必有隣」からきているそうだ。この一節は有名で、例えば横浜に有隣堂という書店があるが、意味は今回初めて知った。読み下すと「徳は孤ならず、必ず隣あり」となる。
「徳」は難しいからちょっと置いておいて(笑い)「必ず隣あり」って「Hello,Goodbye」じゃない?なんて思う。You say yes I say no・・・相手がいないと言えないもの。こじつけか。
倉敷市民会館は白壁に瓦で大きな蔵のよう。駐車場も広い。ホールに入ると高い天井が板張りで、シートの列が横に長い。
1曲目「東へ西へ」。間奏中に前の列に笑いかけたりして、陽水はご機嫌な様子。最初は楽器の音が響きすぎる気がしたが、そのうちに慣れた。2曲目が「アジアの純真」。おや、大阪でのこの位置は動かないのか。「Power Down」の復活または他の陽水自身の曲が欲しいところでは?
4曲目「俺の事務所はCAMP」力強く。この不動は嬉しい。終わってご挨拶。「倉敷は5年ぶり」に客席からお帰り~の声。話し掛ける声など、賑やかで和やか。
“海の歌2曲”のあと、昨日は観光客となって倉敷を歩いたとのこと。わたしも昨日来ていたのに、よくよく遭遇運(笑い)がない。もっとも、雨の中、路地で迷ってMAPを何度も見たりしていて気づかなかったのかもと恨めしい。
話し続ける陽水は、路地ではなく「夏まつり」への道筋に迷っている様子で、がんばれ!と掛け声。なぜ未だにこんなに話が下手なのか、と汗を拭く。
強いライトに照らされての「夏まつり」しんみり。終わっての拍手が大きく長い。
ツアー・タイトルのこと。タイトルをつけたほうが後で呼びやすいって、そういえばそうですよね。今年の発表があったころ、Powderの続き?なんてタイトルで呼んでいたもの。で、タイトル曲を唄うのはマストではないとか思うけれど、「結局聴いていただくわけで」
「Hello,Goodbye」の演奏は、千葉で初めて観たときとは違う。もっとお茶目な感じだった。ちょっと残念。
その前に、高校のころ初めて作ったあの曲を披露。自分で曲を作っていいのだとBeatlesで知ったと。
「5月の別れ」唄い始めに拍手が沸く。律儀に?1日から今月の曲。
「帰れない二人」言われて気づく。明日は清志郎さんの命日。
「リバーサイドホテル」リズムボックスというものなどに触発されて。
曲は進んで会場の温度もどんどん上がり「氷の世界」で最高に。氷ダンスも見られて。
「少年時代」のあとのメンバー紹介で本編は終了。
アンコールは4曲。「招待状のないショー」は聴けなったけれど、まことに心のこもった「いっそセレナーデ」はわたしに向けて(笑い)。と誰もが思うようなセレナーデだった。
「夢の中へ」が終わって、照明がついて周囲を見れば、誰の顔も晴れ晴れとしていた。
01.東へ西へ
02.アジアの純真
03.Make-up Shadow
04.俺の事務所はCAMP
05.MAP
06.自然に飾られて
07.なぜか上海
08.海へ来なさい
09.夏まつり (弾き語り)
10.Hello,Goodbye (The Beatles)
11.リバーサイドホテル
12.ジェラシー
13.5月の別れ New!
14.帰れない二人 New!
15.新しいラプソディー
16.最後のニュース
17.My House
18.氷の世界
19.少年時代
アンコール
20.渚にまつわるエトセトラ
21.Happy Birthday
22.いっそセレナーデ
23.夢の中へ
おまけ:かばんのうた(勝手に仮称)(本当はタイトルのない曲です)
Piano & keyboards 小島良喜、Bass 高水健司、Drums 山木秀夫
Guitar 長田進、Keyboards 佐藤準
歌詞は井上陽水うたのことばでお読みになれます
余談
「井上陽水うたのことば」においての「俺の事務所はCAMP」の歌詞について、友人から指摘をいただいた。
陽水は「プラスティックなのどを使い」とうたっていますよ。
というもの。
慌てて「うたのことば」を見ると「プラスティックののどを使い」となっている。確かめると「プラスティックなのどを使い」が正しいので訂正した。
この場合、「な」と「の」とは大違いだ。意味も違うし、「の」では普通になってしまう。陽水な詞ではない。
歌詞カードを見ながら打つが、往々にしてこういう間違いがある。つい、こうだろうというフツーの助詞を書いてしまい見直すとそうではないのだ。
「違っていますよ」とのお知らせはまことにありがたい。またそれよりなお、あのブログを利用してくださる方がいるのが嬉しい。
間違いを見つけられたら、メインページの下のほうにあて先があるので、お知らせくださるようお願いします。
きさら先
投稿者 きさら先 : 2012年05月05日 23:59