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2010年03月22日
「最後のニュース」朝日新聞の記事
「21世紀見つめた黙示録」 井上陽水「最後のニュース」
朝日新聞2010年3月20日(土)朝刊
朝日新聞土曜日の別刷り be on Saturday に“うたの旅人”という2頁にわたる連載企画がある。毎週、ある歌にまつわる場所を旅するという企画だ。取り上げられる歌によって読んだり読まなかったりだが、おおむね古い歌が多い。現に先週の3/13は「ブンガワン・ソロ」その前3/6は「雪の降る街を」だった。
だから、起き抜けにメールで「朝日に記事が!」と友人が注意を喚起してくれたけれど、このコーナーとは思わなかった。旅と結びつかないし、そもそも「最後のニュース」は、わたしにとって過去のうたではなく、いまの曲だ。
「21世紀見つめた黙示録」“黙示録”は筑紫哲也氏の評からの借用らしいが、さすがに言葉を扱うプロは表現がうまい。壮大なイメージが立ち上る。時を旅する大きな船に立つ預言者。
エピソードは、当然、この曲をニュース番組のために依頼した筑紫哲也さんとのことども。亡くなる数ヶ月前にも渋谷のコンサートに足を運ばれ、7枚ものファクスで感想を書き送られたとのこと。
「幸か不幸か、やっと時代が、この早すぎる曲に追い付いて来た」。筑紫さんは、そう書いておられる。この達筆のファクス原稿と陽水の返信の写真が載っている。
陽水は「最後のニュース」を発表した翌年に、「曲のイメージビデオを自ら編集」したという。歌詞に合うニュース映像を集めたものらしい。この記事を書いた記者・若宮啓文氏は、そのビデオを陽水の解説つきで見られたとのことだ。
なんと、なんと羨ましいことか!
権利関係で難しいらしいが、わたしたちも観たいものです。そのビデオと、もし望めるならこの取材のためにそれを観て話しているシーンのビデオを(笑い)
「最後のニュース」の記事はもちろん興味深く読んだが、昨年12月22日福岡のライヴ以来、どこでどうしておられるのか、もしかして海外に?なんて思っていた陽水の気配がちらりと見えたのも嬉しい。この取材って、そのあとでしょうからね?
追記('10年3月27日)
この朝日新聞のシリーズが“旅番組”となって、BS朝日で放送されている。
タイトルは同じ「うたの旅人」 毎週金曜日 夜10時~10時55分
全部が番組化されるのかどうか、わからないが、期待してチェックしていよう。
いつの分まで制作されたのかもわからない。この先3回(4/2,4/9,4/16)は再放送。 (BS朝日 「うたの旅人」HP)
2010年03月03日
91年「ハバロフスク&マフィア」の映像
いまごろになると気が滅入る。やる気が出ない。梅見の誘いを断ったり。光が強くなってきているというのに。または、だからなのか。
そんなとき、心浮き立つ贈り物をいただいた。
先日のNHKBShiの番組に、91年の海の中道のイベントの映像があったと書いたところ、wowowでの放映を録画されていた友人からコピーをいただいた。感謝!
陽水ファンの方々には周知のことなのだろうけれど、わたしはうっすらとしか知らなかったので、観てびっくりした。大きな野外フェスにゲスト出演して2,3曲、というふうなものではなかったんですね。ワーオ!である。
改めて「井上陽水 FILE FROM 1969」で調べてみると1991年の頁に『8/25 福岡・海の中道海浜公園で行われた“ACOUSTIC REVOLUTION”に、忌野清志郎、細野晴臣、高中正義らとのユニット「ハバロフスク&マフィア」で参加』との記述がある。(P236)
そのイベントがWOWOWで放映されたのだろう。いただいた映像は「ハバロフスク&マフィア」の部分なので他の参加グループはわからない。
福岡・海の中道海浜公園 ジョイントコンサート 1991年8月25日 1時間26分
メンバー 井上陽水(Vocal & Guitar) 忌野清志郎(Vocal & Guitar)
細野晴臣(Bass) 高中正義(Guitar & Ukulele)
チト河内UNIT(Percussion 3名)
1.待ちぼうけ(陽水) デュエット ()内は原曲の演奏者 以下同様
2.なぜか上海(陽水) 陽水、清志郎コーラス
3.デイドリーム・ビリーバー(ザ タイマーズ)清志郎、陽水コーラス
4.この頃妙だ(陽水) 陽水、清志郎ハーモニカ&コーラス
5.パパの歌(忌野清志郎)清志郎、陽水コーラス 高中ウクレレで。
6.ロックン仁義(ザ タイマーズ) 清志郎
途中に入る「語り」が愉快、痛快。陽水はマイクに入らぬように唄っている。
7.野蛮な再会(陽水) デュエット
8.炎熱の月明かり(陽水) デュエット
9.忙しすぎたから(RCサクセション) 陽水、清志郎コーラス
清志郎の35周年イベントでも唄っていますね。前から気に入っていたと。
10.ジェニー My Love(陽水) 陽水、清志郎コーラス
11.いい事ばかりはありゃしない(RCサクセション) 交互に。替え歌も。
12.最後のニュース(陽水) 陽水
13.傘がない(陽水) 清志郎
アンコール
14.つ・き・あ・い・た・い(RCサクセション) 交互に。替え歌も。
演奏の中でメンバー紹介
15.夢の中へ(陽水) 陽水、清志郎コーラス
アンコール2
16.帰れない二人(陽水) 交互に。清志郎ハーモニカも。
清志郎は動きもうた声もいきいきと、とってもチャーミング。
彼がイェーイ!を連発すると、陽水はこのころはちょっと引いている?笑いながら。最近ではイェーイ!はおろかオーイ!とかまで(笑い)。
2曲終わったところで、挨拶。清志郎は陽水をさして「3年ぶりの登場です」「グループ名は井上さんが考えてくれた」。
最後に清志郎が、初日にしてはうまくいった、というふうに言っている。
持ち味の違うふたりの稀代のヴォーカル、そしてギター、ベース、パーカッションの妙。この素晴らしいセッションと大観衆の波。いま観ても興奮を抑えられない。
音楽の楽しさを満喫させていただいた。
最後に満月が映る。この夜の月だろうか。