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2005年04月27日

「井上陽水コンサート2005」富士市ロゼシアター

 2005年4月27日、静岡県富士市ロゼシアターで「井上陽水コンサート2005」を聴いた。
 この「春の」コンサート・ツアーで唯一日帰りできる会場だ。昨日は急に雨が降ったりして荒れていた天気も今日は快晴。大きな富士山を楽しみに出かけた。
 ロゼシアター大ホールは席数1632席、大きな建物の中の本格的なホール。2階席まで満員だ。
 やはり“弾き語り”から始まる。殆ど一曲ごとにMCがはさまるので、舞鶴のステージより余裕がある感じ。
 おなじみの曲で始まり、古い曲をと8曲。7曲目からギター(今堀恒雄)が加わる。
 その後バンドが登場して活気あふれる演奏が続く。観客はご当地富士山の話などによく笑って、楽しんでいる。本編は16曲で終り、大きなアンコールの拍手。
 アンコールは「いま気に入っている曲」とPuffyの曲から始まって4曲。「まだまだ~」と呼ぶ聴衆の声も空しく終りのアナウンスが流れた。

 Singerという仕事もつらいものだ、そんなことを思ったのは、舞鶴のステージとつい比べて聴いていたからだ。初日の緊張というだけではない気迫のようなものが、舞鶴ではあった。それは、陽水も話していたように、その前日に高田渡が亡くなって、別れをしてきたからだろうか。
 心を悲しみに占められていても、舞台に立てば、聴衆を引き込み、聴かせ、或いはちょっと笑わせなければならない。どんな気持ちで果したのだろう。
 手向けのつもりの歌かもしれない。ずっと歌ってきた渡への。想い出の歌かもしれない。一緒にツアーをした頃の。
 今日のコンサートにその心がないと言っているわけではない。あの日のステージに生の感情が出ていたとしても、それはたまたまの一瞬のこと。持続させればもう作られたものになってしまう。

(今日の曲名いりの感想は明日、追記として書きます。よかったら読んでください) 

 Piano & keyboards 小島良喜、Drums 山木秀夫、Bass 美久月千晴、Guitar 今剛、Guitar 今堀恒雄

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高田渡さんを送る会が4月28日にあるそうです。
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「井上陽水コンサート2005」 2005年4月27日(水)富士市ロゼシアター

 まず陽水ひとりで登場し“弾き語り”

               初出アルバム↓      YOSUI TRIBUTEでは↓
1.東へ西へ        センチメンタル(1973)      布袋寅泰
2.帰れない二人     氷の世界(1972) 
3.かんかん照り     センチメンタル
4.ゼンマイじかけのカブト虫 二色の独楽(1974)
5.限りない欲望      断絶(1972)             Bank Band
6.人生が二度あれば  断絶 

 ここでギター(今堀恒雄)が加わる。舞鶴ではこの位置の「手引きのようなもの」からピアノ(小島良喜)がサポートしていた。

7.断絶            断絶
8.あどけない君のしぐさ  センチメンタル(1973)

 バンドのメンバー全員登場

                初出アルバム↓      YOSUI TRIBUTEでは↓
9.御免            二色の独楽
10.リバーサイドホテル LION & PELICAN(1982)    奥田民生 
11.とまどうペリカン   LION & PELICAN         松任谷由実
12.ワインレッドの心   9.5CATATS(1984)       DOUBLE
13.5月の別れ      アンダー・ザ・サン(1993) 
14.My House       あやしい夜をまって(1981)
15.氷の世界       氷の世界(1972)
16.少年時代       ハンサムボーイ(1990)     忌野清志郎

アンコール
                 初出アルバム↓       TRIBUTEでは↓
17.渚にまつわるエトセトラ
18.夢の中へ       シングル(1972)         TRICERATOPS
19.傘がない       断絶(1972)            UA
20.結詞          招待状のないショー(1976)

 「昔はこういう形で、つまりギターだけでひとりで歌っていた。また、やってみようかな、と・・・」
 そう陽水は言っていた。なぜそう思ったのかはわからないが、大歓迎の今回のツアーである。「ひとりで」の選曲はごらんのとおり30年以上前の曲だ。その中で
 「『人生が二度あれば』の父母の年齢に近づいて、この曲も複雑な心境」
 と話して歌った『断絶』は、自らの曲のパロディのようにも聞えるほど、若者代表「俺」のシャウトは大きくオヤジはオヤジらしかった。
 この歌のあと、しばしの間があって
「そうして・・・家出した二人はこんなふうに」
 と歌った『あどけない君のしぐさ』。あら?ストーリーになっている。もっと続くのかと思ったが、“弾き語り”の部はこれで終了。このストーリ展開をもうすこし膨らませても面白いのではないだろうか、照れないで。
 
 『能古島の片想い』をもう一度聴けるかと思ったが、残念。舞鶴で聴いたそれは、曲の初々しさがまるでそのまま、むしろもっと想いがこもっているようだった。またどこかで聴けますように。

 バンドが登場して一曲目は『御免』。『コーヒー・ルンバ』と代わって、希望が叶った。元気な演奏に活気付く。
 『とまどうペリカン』も嬉しい。「うたう」ということはこういうことか、と思わせる。流れるように吹くように、湿りすぎない叙情が伝わる。
 『My House』で興奮の渦に巻き込まれ『氷の世界』で最高潮に。30年以上前の曲が、いまもコンサートの花。だんだん変化してきているが、これも原曲の力なのだろう。陽水の、音に乗るような動きが観客を魅惑する。
 
 アンコールの最後に『結詞』をしんみりと聴く。メリハリのあるいいコンサートであった。

投稿者 蒼木そら : 2005年04月27日 23:59

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コメント

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